仏教史概観

ここでは非常に簡潔に仏教の歴史をおさえて、禅を含む大まかなマッピングとしたい。 仏教は紀元前5世紀頃に、現在のネパールに生まれたゴータマ・シッダールタをもって開祖とする。彼は王族である釈迦族の皇太子だった。年齢については諸説あるが、二十九歳…

「空」とは何か? ④

7 禅を著すことについて しかしここで私たちも改めて考え込むことになる。確かに理屈の上では何となく分かった(気がする)。でもそれでは、一体「空」をどのように「この私」に適用すればいいのだろうか? 「旅人と鬼」のお坊さんは、答えを知っているよう…

「空」とは何か? ③

5 「無常」「無我」「縁起」 そして私たちもまた「関係性」のなかを生きている。関係性を離れては、私たちは何者にもなれない。 たとえば「私は教師だ」と言おうとしたら、どうしても教える生徒がいてくれなければならない。もし誰も聞いている人がいない空…

「空」とは何か? ②

3 ソシュールの言語理論 「空」を理解するために、ここで私たちは少し遠まわりをしてみよう。あるいはこれはショートカットでもある。教えを請うのはソシュールだ。なぜなら彼の言語理論は、補助線という以上に「空」を明晰に説明してくれるからだ。 フェル…

「空」とは何か? ①

仏教の「空(くう)」について語る4回。 1 旅人と鬼 まずは印象的な仏教説話から始めたい。 ある旅人が一軒家で一夜を明かすことになりました。 夜中に一匹の鬼が人間の死骸をかついで来ました。すぐ後にもう一匹の鬼が来て、その死骸は自分のものだと争い…

良寛さんと慈悲

慈悲について書いていて、良寛さんのことを思い出した。 江戸時代に民衆から慕われた禅僧、良寛さんにはこんな逸話がある。 あるとき良寛さんが通りかかった村に、性格が悪く皆から嫌われている男がいた。良寛さんは彼と会い、誘われて彼の小舟で海へ出るこ…

なぜ人を殺してはいけないか、あるいは慈悲について

慈悲とは何かということを考えると、おそらく自然に働くものなんだろうなと思います。 作ろう作ろうと思うものではなく、頭で考えてやることでもなく、自然に出てくるものなのだろうと思います。 そんな風に慈悲とは何かと考えたときに思い出した話があって…

悟りとは「自由」のことである、あるいは、悟りの具現化としての自由ネコ師匠

アイム・パダワン 皆さんはパダワンをご存知でしょうか。 「パダワン」は映画『スターウォーズ』の中の「弟子」のこと。 Yes, マスター、 I'm パダワン。 そのような気持ちであります。 自由ネコ師匠についてお書きしたところこのように記事にて言及していた…

はてな村の禅師、自由ネコ師匠、禅を語る。

gattolibero.hatenablog.com 私淑する自由ネコ師匠の上の記事を読み、感動しました。 だからこの記事はもう自分のためだけに書きます。自分のブログに「禅」カテゴリーで引用しておくのが一番簡単にすぐ見つけて読み返せるからです。 自分のために書くわけで…

人と比べてはいけない

人の苦しさの大部分は人と比べることからくると思う。 たとえばブログでいえば、書いたら誰かが読みに来てくれる、読者登録してくれる人がいる、それだけで本当は十分ありがたいはずなのに、より多くのPV、より多くのはてブ、より多くの読者登録を持つブログ…

無意味なことをしよう

この丸太をじっと見つめてください。 無意味なことをしよう♪ そんなメッセージが聞こえてくるはずです。 耳を傾けてみてください。彼は歌っている。 人は意味を求めてしまう生き物です。 ドストエフスキーは人間にとって最も苦痛なことは、右にある砂の山を…

こうして一人でパタパタと

夜、静かになった家で一人パタパタとキーボードを叩いていると、ああ良い時間だなと思う。 特に今みたいに、全然書くことも、書こうと思っていることもなく画面に向かっているときが一番良い。真っ白な画面を見て、自由だ、と思う。これから何を書いたってい…

自分に主人公感がなくなってくること、あるいは悟りについて。

昨日はてブを見ていたら下記のtogetterが上がっていて、とてもいいなと思った。 togetter.com 「自分に主人公感がなくなってくる」 これは非常に禅的で良いなぁと思いました。 禅には「主人公」という禅語がちゃんとあって、これはまた深い意味を持っていま…

思い通りにいかない、それが人生

人生はたいてい思い通りにはいかない。 当たり前の話だけれど、だから人は苦しむ。 仏教はこれを一切皆苦と言う。この世はすべて苦しみである。 でもこの「苦」とは、生きることというより、全てを自分の思い通りにしようとすることを指す。 自分の思い通り…

だるまさんは無功徳、と言った。

無功徳という言葉には逸話があり、主人公は菩提達磨(ぼだいだるま)さん。 インドから中国へ行って禅宗を創始した人で、日本のあの赤い「だるま」のモデルです。 梁の武帝が達磨を招いて質問したときの逸話です。 この武帝は仏教への信仰が非常にあつく、寺…

良寛さんの書

江戸時代の禅僧、良寛さんには子供たちに書をおくった逸話があります。 庶民に親しまれ、よく子供たちと遊んでいた良寛さん。書の達人でもありましたが、名のある人からの依頼には応えないことが多かった。 しかし、子供たちから凧などに書いてと頼まれると…

今日も無功徳

「功徳を求めてブログを書くべきではない」と、アドセンスで収益を求めるブログ上で書く。 私ははっきりとこのブログで小銭を稼ぎたいと公言しているわけですから、これはひどい二枚舌です。 でも、私はアドセンスでお金を求めて書いても良いと思う。 なぜな…

無功徳

タイトルの読みは、無功徳(むくどく)。 なぜこのブログを書くのか? 収益のためか? 人気になるためか? そういった見返りを求めて行動するべきではない、打算的な行いはさもしいものである、ということです。 さらに言えば、目的をもって行動するべきです…